ご家族の強い希望により、だいぶ長いこと、コイノニアへの入居を心待ちしていただいていた方のお話
長い入院期間により全身が廃用症候群になり、足は尖足になり、手指も曲がったまま拘縮していた。
ずっと食事はお粥にミキサー食でベッドアップして全介助。尿道バルーン。ティッシュで口を拭くことも、歯ブラシで磨くことも自分でしていなかったとのこと。
コイノニアにいらして2週間。
咀嚼もしっかりできるし、飲み込みも悪くない。
お粥の必要ある？
ミキサーにする必要ある？
トロミいる？
ティッシュで口拭けるんじゃない？
歯ブラシ持てるかな？
その方としっかりお話ししながら、
どうしたい？のかを聞きながら。
スタッフでよくよく話し合い。
訪問看護師さんたちにも『お任せします！』と言っていただき。
数日目でお粥は普通のご飯に、ミキサーでかけてたおかずは、大きめの刻み食にした。
1週間でティッシュで口を拭くのも、歯磨きもご自身でできるように。
そして、2週間経った今はなんならもう座位とって、ご自身の手でスプーンで召し上がっている。
ご本人もやる気満々！
『どんどんよくなる！自分でなんでもやるのが目標！』って。
うん、全力でサポートさせて！
『今まで、長い病院生活、本当に頑張って来られましたね。』
『これも良い経験よ。』
とおっしゃる。
そう捉えられるのがすごいなぁ！
初めて普通のご飯をお出しした時、ご本人から出た言葉が衝撃的で、胸が苦しくなった。
『人間らしくなった』
って。
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……にしても、病院って…
なんのための病院…？
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コイノニアのスタッフたちが、そう口々に言っていた。
医療現場の意見
先日とあるドクターの研修会に出席した時、
この事を話した。
そうしたらこんな答えが返ってきた。
『家族の問題でもあるんだよ。』
クレームをつける家族がたくさんいる。
それも理由の一つなんだ、と。
確かに、これは病院のみならず、介護業界もそう。
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なんで死なせた！
なんでコロナに感染させた！
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そういう人たちの声を拾い続けて、リスク管理第一になってる。
そのリスク管理とは、ワーカーを守るためのリスク管理。
訴えられないため。
訴訟大国アメリカの影響もある、とドクター。
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ご家族との信頼関係を
コイノニアが、あえてご家族にあらゆることをオープンにしている理由はここにある。
ご本人にもそうだし、ご家族にも、私たちの理念や考え方を風通しよくお伝えする。オープンにする。
素直にかかわる。
時間や制度に縛られる事なく、それを超えて支援していく。
そうする事で信頼関係で結ばれるのだ。
リスク管理重視よりも、今に目を向け、その人のために素直に笑顔で関わるコイノニアのスタッフたちは本当にイキイキとして楽しそう。住人たちにとっても、スタッフたちにとっても幸せな場であることは、みんなの顔を見ていればよくわかる。
人生短いんだから楽しく生きたいし、楽しく働きたいよね。
みえ
写真は、住人の誕生日におめでとうのハグ💕
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