コイノニアの考え

夢でも改めて教えられたとき|夢で見たことと現実

久しぶりにリアルな夢を見た。

仕事の夢。

私は人事に関することで悩んでいた。
その夢の中に出て来たスタッフは
一般的に見たら雇用を継続するには
とてもじゃないが無理だという設定だった。
周りからの忠告により
私はそのスタッフと
しぶしぶ向き合って話すことになった。
結果、そのスタッフは
自分が責められていると感じてしまい
腹を立て辞めてしまった。
私はその時は
仕方がない、本人の選択だと思い
周りのスタッフは
美江さんは悪くないよという感じで
私の気持ちに寄り添ってくれた
ふと振り返るとインドで一緒だった
仲間たちがいた
なんだ来てたんですか?
みんな揃ってコイノニアに見学に来てくれてた
私とその辞めたスタッフのやり取りを
終始見てたらしい
彼らは特に何も言わなかったが
彼らの目はこの時の私が見えてないものを
何か見据えていたように感じた
私は急に後悔に襲われた
私が本当のところどうしたいのか
自分の信念に問いかけるよりも
周りの忠告に左右されて
そのスタッフと無理に対峙してしまった
周りの意見になんか振り回されることなく
もっとじっくり待てばよかった
もっとおおらかに見れば良かった
やれることは他にもあった
本人と向き合うだけじゃない
本人の悩んでるタネに
寄り添っていけばよかった
そこで夫が出て来て場面は人ごみに変わった
彼は苦笑いをしながら
私の気持ちを察しつつ何かを言って
(何かはわからないけど)
人ごみから私をかばってくれた。
あぁ、そうだよな。
と思って
そこで目が覚めた。

昨日の現実の話と夢がリンクしている。

これは現実の話。
昨日、認知症のスタッフに関して
包括からのお願いで(忠告で?)
気乗りしないのに
その認知症のスタッフに
雇用から介護サービスの利用を提案した。
コイノニア現場からも彼女が認知症だから
物忘れが多くて困るという声が
ちらほら上がって来ていたのもある。
私自身も賃金を支払って
その人を雇っていることに疑念を
抱き始めていたのだ。
勤務日数を減らすか、
介護サービスを受けるかの提案をしてみた。
本人は認知症のつもりなんか
さらさらないから
“いくらでも良い
報酬が出て仕事をすることで
やりがいを感じている
仕事をやめて、自分が利用者になると聞くと
どうしてもショックを受けてしまう自分がいる”
と素直に言った。
頑張ることで生きる力になってたが
それが失われるような感覚になってしまう
と言う。
そうだよね。わかるよ。
でもね。
と私は話を続けた。
送迎もしてあげて
周りのスタッフは食事代も払ってるけど
あなたは無料で、でも80歳過ぎて、物忘れもあってさ、送迎もしてもらっててさ、
これって本当なら私たち(コイノニア)が
お金をもらっても良いと思わない?
と、真っ当な話をするものの
この真っ当な話が無駄だとどこかで
自分でもわかってたりする。
結果的に本人は少し落ち込みはするものの
納得できず、結果的に何も変わらなかった。
それを航地さんに報告すると、
「僕は雇用という形で関係性を作るつもりでいたから別に(介護サービス使うとが使わないとか)どうでもいいよ。」
と一言。
なんだ。そうだよね。
航地さんがそう言ってるならそれでいいじゃん。
私はやっぱり無駄な労力を使ってしまったんだ。
包括に本人の気持ちと航地さんの意向を話すと包括は残念そうだった。
コイノニアさんばかり背負ってしまってると。
まぁこんなの最初からわかってたことだし。
そもそもコイノニアが背負ってることなんだから
周りがとやかく言うことじゃない。
コイノニアがこうやって関わることで
ひとりぼっちになる高齢者が1人減ったんだから良いじゃないか、やっぱりこれがコイノニアらしさだよ。
と私の気持ちは楽になった。
しかし最初から自分でそれを判断できず
周りの意見と自分の心情が影響して
本人を傷つけてしまったなぁ
と思うと申し訳ない気持ちになった。
(本人はすぐ忘れちゃうんだけどね。)
と、そんな現実が夢に出て来たようだ。

非難や評価は必要ない

航地さん航地さんは何か住人たちのことで
私が悩んでるとよく言う言葉がある。
排除はだめ。
ギリギリまで待つこと。
その言葉にいつも考えさせられる。
誰かを排除するときには
必ず対立が生まれる。
そしてそこには冷たい空気が流れていく。
受け入れていくことには
忍耐や葛藤も伴うけれど
その先に生まれる
絶対的な信頼関係や
あたたかな人間関係が生まれることは
コイノニアでは少なくはない。
今回は自分がまだまだ
周りの意見に左右され
信念に従えてないことをまざまざと感じさせられ
夢でも改めて教えられたときだった。
整理され無駄なものはなく均一に並べられた世界は不自然だ。
自然の営みは自由で多様だ
そんな世界を求めるのなら
そこに非難や評価は必要ないんだ。
空は今日は真っ青で青いけれど
昨日は空に曇がいっぱいだったし
雨や雪が降った。
明日も真っ青な空とは限らない。
それで良いんだ。
と思った。
美江

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