コイノニアニュース

そこで彼女は救命はされたけど、 生きていなかった。

93歳のばあちゃんのお話

去年、介護1から要支援1になっちゃって。。。

介護度とは、日常生活において自立できる度合いを表す指標の一つで、高齢者や身体障害者などが必要とする介護のレベルを表します。介護度には、介護保険制度で定められた「介護度1」から「介護度5」までの5段階があり、介護度が高いほど、日常生活の自立度合いが低くなり、介護が必要な支援が必要になります。また、介護度1から要支援1への変化は、自立度合いが上がることを示しています。介護度1は、日常生活の一部で自立できない箇所があるものの、比較的自立して生活できる状態です。一方、要支援1は、日常生活の自立度合いが高く、一定の支援が必要な程度です。介護度や要支援度は、介護保険制度において利用され、介護保険サービスの適用や介護サービスの費用負担額の算出に影響を与えます。介護度や要支援度の評価は、自治体の介護保険課や介護支援センターなどで行われます。

でも、先月くも膜下出血を起こしました。
朝から体調不良があって、昼過ぎトイレに行こうとしたら転倒したので、救急対応。
翌日手術をしたけど、深刻ではなく、手術は成功。
術後数日でゼリー食を始め、会話もでき、麻痺もない。
だけど、その2週間後連絡をしたら、栄養は点滴と経鼻栄養になって、
大声で声をかけないと覚醒せず、それ以外はずっとミトンや手を縛られて拘束されて寝ている。
との事。

やばい。廃用症候群だ。

廃用症候群とは、身体的な活動が減少し、身体機能が低下することで、様々な症状が現れる状態を指します。高齢者や病気など、身体的な制限がある人が、長期間にわたってベッド上や車椅子で過ごしたり、日常的な運動不足や社会的孤立に陥ったりすることで、廃用症候群が発生することがあります。廃用症候群には、身体的な機能低下、筋力低下、運動障害、認知機能の低下、気分の低下、栄養不良、睡眠障害など、様々な症状が現れます。また、廃用症候群が進行すると、さらに身体機能が低下し、病気にかかりやすくなり、介護が必要になることがあります。廃用症候群が発生した場合には、リハビリテーションや運動療法、栄養指導などを行い、身体機能の回復や改善を目指します。ただし、廃用症候群は進行すると回復が難しいため、予防が非常に重要であると言えます。

とろみ食がおいしくないから拒否して、簡単に経鼻栄養と点滴にされて、管抜こうとするもんだから、ミトンつけられて、ベットに手繋がれたんだ。
ばぁちゃんの性格上、安易にに想像できた。
てか、入院前にちゃんと、気をつけないとそうなっちゃうからねってばぁちゃんに伝えたのに!生きる気無くして、諦めようとしてる。。。

強引にでも早く退院させなきゃ。

速攻、疎遠な家族に連絡し、看取りリスクはあるが、それでも帰って来させたいと思ってる事を理解してもらい、委ねてもらう。
次は往診医と訪看、福祉用具と連携。ありがたい事に協力してもらえる。

看取りリスクとは、高齢者や病気の方が、亡くなる可能性が高いとされる状態を指します。高齢者や病気の方が、病状の悪化や老衰などで亡くなる場合、その方や家族が不安や孤独感、心理的負担を感じることがあります。そのため、看取りリスクの高い方には、心身のケアや安心感の提供などが必要となります。介護においては、看取りリスクのある方に対して、心身のケアや安心感の提供が重要です。具体的には、痛みや不安を和らげる緩和ケアや、聴覚や視覚などの感覚を使ったコミュニケーション、家族や支援者とのコミュニケーション支援などが挙げられます。また、終末期医療など、亡くなる直前までの治療やケアも提供される場合があります。

 

今日迎えに行くと、僕すら微かにしか認識できない。
何か見えているのか、手が空を探る。

“生きるよ!!”

と声をかけ、経鼻の管を抜かないか注意を払いながら声をかけ続けコイノニアに辿り着く。
スタッフも住人も、みんな泣き笑いしながら、ばぁちゃんに「おかえり〜💕💕」とかけ寄る。
ものの30分で、もともと友達だったスタッフ『橋本さん(80歳)』の名前を口にして、みんなの顔を見て笑顔を見せ、笑い声に包まれながら、口から物を食べたいと意思疎通が取れた。

どうやら、コーラが飲みたらしい。
よしっ‼️良いじゃない‼️目標にしよう。

この出来事からのコイノニアとしての見解

現在の病院(医療者)は、想像以上に人間性が欠落してしまっていることがよくわかる。
ばぁちゃんが入院していたところは、超最先端医療が提供され、ホテル並みの豪華な建物。

そこで彼女は救命はされたけど、生きていなかった。

病院の役割は救命が第一だと思うけど、それだけでいいのか?福祉の役割とはなんなのか。改めて色々考えさせられます。

人が生きる場には何が必要なのか。
生きるとはなんなのか。

しっかり本人、住人、スタッフ共々学んでいきます。写真は、退院時に看護師に渡された物。
『経鼻栄養の管取ろうとします。鼻まで手は上がるので』手を縛る拘束帯です。

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使うか‼️

航地

 

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